Causes of the failure of the US occupation of Afghanistan in 20 years<7>

 

 深刻な人権侵害と女性抑圧をやめず必死に承認を求めるターリバーン 

Taliban desperately trying to be recognized despite serious violation of human rights and suppression of women

 

ファテー・サミ (Fateh Sami)
2022年1月30日 (30 January 2022)

さまざまな情報源からの信頼できる報告によると、ターリバーン政権は、5か月半にわたりカーブルを非合法に占拠した後も、すべてのアフガン人のための幅広い層を包摂した体制を確立できなかっただけでなく、大赦を発表したにもかかわらず(訳注:2021年8月17日、ターリバーンは逃亡した政府職員に対し復帰を促そうと大赦を発した)謎めいた殺りくを繰り返した。彼らは権力を握って以来、アフガニスタンの人びとを残酷に脅迫し、尋問し、恐怖に陥れてきた。ターリバーンは、特に軍隊、治安、女性問題、若者、報道機関、文化機関、学術機関など、さまざまな分野において前政権で働いていた人びとを威圧している。

人びとは恐れ、飢え、貧困、そして惨めさの中で生きている。武装したターリバーン民兵は、夜間、北部や他の都市で、民家に侵入し、若い女性や少女を連れ去ってレイプしている。人びとが苦難と貧困に苦しんでいる間、彼らは押し入った家の者に食物を提供せよと強制している。妻と家族をパキスタンに残しているターリバーンのメンバーとその指導者たちは、本人とその家族の同意なしに、別の2、3人の女性と強制的に結婚した。これには動かぬ証拠がある。ターリバーンが夜に家を襲撃し、レイプ、殺人、人道に対する罪を犯している間、人びとは死の脅威にさらされている。

アフガン政治と治安に関する専門家は、ターリバーンによる治安悪化、威圧、暴虐は米国とイギリスのせいであり、国際社会と国連安全保障理事会の無関心と沈黙のせいであるとしている。戦略目標を達成し中露との競争に勝つために、米国は、テロ対策を呼号して20年も駐留を続け、ひとつの国を体系的な破壊の深みに突き落した。彼らはパキスタンの勝手気ままとアフガニスタンへの破壊的な介入に全く関心を持たない。

ISI(訳注:パキスタンの軍統合情報局)は、破壊、訓練、装備、テロリストの派遣に積極的に関与し、パキスタンにいながらテロリストの現場管理を遂行している。米国、英国、その他NATO同盟国の同意がなければ、パキスタン政府だけで、テロリスト訓練センターを備えたり、ターリバーンやその他もろもろのテロリストグループをパキスタンの領土で訓練したりはできない。パキスタンは米国から毎年数百万ドルを受け取っている。

テロ組織アルカーイダのリーダー、ビン=ラーディン(Bin Laden)は、ISIの本部の近くに10年間住んでいたのではないのか? 米国大使館とCIAは知らなかったとでもいうのだろうか? アフガニスタンに関わっている国々は、米国、国連、その他の国々によるこの恥知らずなゲームにアフガン人が気づいていないと思っているのだろうか? なぜ米国は、裏でターリバーンのテログループを支援し強化する部族偏愛主義者で腐敗した2人の男=カルザイ(Karzai)とアシュラフ・ガニー(Ashraf Ghani)を支持したのだろうか。腐敗した政権のために20年間何十億ドルも費やしたのは誰か? 米国が欲するなら、アフガニスタンへの介入をパキスタンにやめさせることはできなかったのか?

これらは、アフガン内外の教育を受けた知識人一般が抱える主な疑問であり、アフガニスタンでの長年にわたる米国の汚い政策に対する憎悪を表すものでもある。ハムドラ・モヒブ(Hamdullah Mohib/訳注:アシュラフ・ガニーの国家安全保障補佐官)のいうところによれば、ドーハ・カタールでの3年間のいわゆる和平交渉を経て、アフガン和平米国特使のハリルザド(Khalilzad)は、パキスタンと協力してターリバーンの手を取り、彼らを権力の座につけた。ハリルザドはターリバーン民兵を攻撃するなと私たちに命令した、とモヒブは付け加えた。

 

ターリバーンは変わったか?

ターリバーンを支持しロビー活動を行う特定機関や国々の主張に反して、ターリバーンは1996年と変わらずいまも原理主義者だ。しかしターリバーンはより偽善的で、よりずる賢くなっており、イスラーム法の範囲内で自由を尊重すると称して、そのふりをしているだけだ。何も変わっていない。デマキャンペーンだ。彼らは民族浄化作戦を遂行しており、大多数のアフガン人が受け入れている文化と言語に敵対している。

ターリバーンは、ダーイシュ(訳注:ISIS/イラク・シリアのイスラーム国またはISIL/イラク・レバントのイスラーム国)やウズベキスタン・イスラーム運動(IMU/原注:ISILの後に出現し後ISILに合流)と同類のテロ組織であり、パキスタンの代理組織である。そのためパキスタンは何十億ドルもの金をアメリカから供与され、アメリカとソ連の間でブローカーとしてかつては動いていた。そのパキスタンがいまではロシア、イラン、中国vs米英NATOの間で演じられる邪悪な新ゲームのプレーヤーになっている。

パキスタンは、いつの日かこの悪魔的なゲームの虜となり、崩壊から身を守ることができなくなるだろう。

この領域におけるアメリカの影の存在はロシアと中国にとっては頭痛の種となっている。ウクライナとカザフスタン情勢がその証拠だ。しかし、ロシアには譲歩する気配がないので、関係国が慎重かつ責任ある行動をとらなければ紛争にいたる危険が差し迫っていると思われる。私見では、新たな軍事同盟圏がロシアを中心に形成されソ連時代の形に似てくるだろう。ただ、体裁は改められ、名称も「集団的安保条約機構」、略してCSTO(Collective Security Treaty Organization)などと呼ばれるだろう。

つまり、この領域でひとたび紛争が起これば、ロシア、中国、イランが団結して米国に力で対抗するはずだ。そのため、米国は唯一の超大国として機能することができない。もちろん、こう予測したのは、領域内で現在進行中の状況を鑑みてのものだ。

 

米国がこの領域で指揮を執っているゲームにおいて下駄を履かされてきたターリバーンはついに権力を手に入れた。米国がその部隊を突然引き上げ、ターリバーンを引き入れたのは、領域内での自国の政策を実現するためである。そのためならば、誰が権力を得ようが、どれだけ多くのアフガニスタン国民がこの汚いゲームの犠牲となろうが関係はない。

米国国連代表団の発表に対するロシア代表団の対応

スプートニク(訳注:ロシアの国営通信社でラジオ放送とウェブニュースを世界に発信している)によれば、ロシアの国連代表部は今年1月20日になされた米国国連使節の声明を論評した。その声明内で、米国はジョー・バイデン大統領の就任1年目で国連での主導権を握り返したと主張し、それを裏付ける数々の「事実」も盛り込んでいた。ガルド氏は、「アフガニスタンでの政策を成功と描こうとする米国政府の努力は、偽善的すぎるように思われる」と付言している。アメリカ軍とそのNATO同盟国軍の20年間の駐留の結果を勝利と見なすことはほとんど無理だ。

この駐留は、アメリカが出した声明とは真逆だ。アメリカ人がアフガニスタンに入った理由は、特別な任務、つまりテロとの戦いだった。しかし実際には、彼らの登場は、アフガニスタンをテロと麻薬の中心国の地位に押し上げるのに役立っただけだった。アメリカのアフガニスタン駐留は、国内にいたアルカーイダとその関連組織とあいまって、イスラーム国(ロシアで禁止されている組織)を長年にわたり成長させ、その影響力を大幅に強化させた。「その上、麻薬生産の成長は前例のないレベルに達した。」

さらにロシア外交団の国連演説によれば、同時に、アフガニスタンの社会経済状況は悲惨なままに捨て置かれているという。

「注入された数十億ドルのお金が腐敗したアメリカの傀儡のポケットに入った。その結果、アフガニスタンは自立発展の見通しを失い国際援助に依存する国になった」とロシアの外交官は語った。

長期にわたる米国のアフガニスタン駐留は、数千人の民間アフガン人と米兵の命を奪い、数十億ドルのコストがかかった。

 

国連ロシア代表団の発言

「アフガン人を排除したターリバーンとアメリカの分離協議の結果、アシュラフ・ガニーの腐敗した政権が支えられ、ターリバーンが台頭し、米軍は無責任にも撤退した。アフガン人はアメリカ製ボーイングの翼に乗って世界中に散らばった。」

「この点で、アフガニスタンの現在の危機に対する責任を他に転嫁しようとするアメリカの行動、およびNATO諸国が20年もかの地に駐留した後にあの国を再建しようとする他の国々の援助に対する批判は、非常に不愉快なものだ。」とロシアの代表団は語った。

さらに、ロシアの国連代表部はアメリカの軍事行動に焦点を当て「無秩序な空爆を行い、女性や子供を含む民間人を殺害する、裁判も捜査もなしに」と指摘した。最近になって同代表部は次のように強調した。「アフガニスタンで活動しているアメリカの民間企業の行動を忘れてはならない。アフガニスタンは米国によって制裁され、脅され、抑圧された」と。

ターリバーンは自分たちはモスレムであると主張しているが、それは誤った主張だ。なぜなら彼らはコーランとイスラームの教えに反して行動しており、その行いは、イスラームやその他のどんな宗教とも関係がなく、非人道的なものだからだ。モスレムだという彼らの偽りの主張に反して、コーランには彼らの行動を厳しく非難する多くの言葉がある。

 

ノルウェーのターリバーン招待および交渉
人道主義か、それとも政権承認への地ならしか?

報告によると、ノルウェー政府はターリバーンがカーブルを占拠する前にターリバーンと連絡を取り合っていた。ノルウェー政府は、人道的協議の名の下に、正当性のないターリバーン・テログループを歓迎した。ターリバーンの代表たちがプライベートジェットの前でノルウェーへの出発を待ち立っている画像は世界中の何百万人ものアフガン人を怒らせ、ソーシャルメディアやサイバースペースでその嫌悪が広く表明された。ターリバーンの大物メンバーの一団は、女性の権利についてヨーロッパ人と話し合うために、彼らのために予約されたジェット機でノルウェーの招待のもとオスロに飛んだ、という。一方、ノルウェー内務省のチームが空港でターリバーンの大物メンバーを出迎えた。訪問中、ターリバーン高官は、対アフガン米国特使トム・ウェスト、ヨーロッパ諸国代表の面々、オスロのアフガン市民団体と会談した。

ターリバーンの団長はアミール・ハーン・モッタキー(Amir Khan Mottaqi/訳注:外相代行)で、以前カタールでの交渉代表だった人物だ。ターリバーンがオスロに到着する前に、アメリカ人はアフガン人を代表する政治体制が形成されれば、経済危機への人道支援、安全保障問題、対テロおよび人権擁護の戦い、特にアフガニスタンにおける女性と少女の教育に対処するために協議すると述べていた。それは、カタールのドーハでターリバーンとのいわゆる和平交渉をアメリカが開始して以来、何度も繰り返されてきたのと同じデマゴギーにすぎない。

今回のターリバーンのノルウェー行きに際して、いくつかの報道は、まだアフガニスタンで、ほとんどの女性権利活動家や市民社会活動家がターリバーン軍から逃れるため身を隠していると伝えた。旅行の2日前にも、反ターリバーン抗議デモに参加した2人の女性が家に踏み入られ暴力的に逮捕された。

ターリバーンがノルウェーに到着する前に、オスロはこれらの招待と会合がターリバーンを正当化または承認することを意味していないと強調していた。欧州連合(EU)も、アフガニスタン内に最小限のスタッフの存在を認めてはいるが、それによってターリバーン政府の承認を意味するものではないと述べている。

ターリバーンに対するノルウェー人の要求には、アフガン国民への人道支援の提供、教育と医療へのアクセスの整備、そして特に女性と少数者に対する人権尊重が含まれる。ノルウェーとターリバーンとの関係は、和平調停者の名目で何年も前にさかのぼる。ノルウェー政府は、アフガニスタンの前政権との交渉の席にターリバーンを同席させようと繰り返し試みてきた。ノルウェーに駐在した元アフガニスタン大使は、オスロはかつてターリバーンをノルウェーに招待し、ターリバーンは密かにオスロを訪れたことがあると述べている。

ターリバーンは、包摂的政府を樹立して、若者、女性、政党、活動家を含むすべての国民と民族グループが自分たち自身の存在を認識できるようにしようとはこれまで一度も思っていない。真の意味での包摂的政府を実現するには、連邦制民主主義システムなどを採用し、とにかく州民が自由選挙を通じて代表者を選出できる構造が必須で、また国民としての要求に応じて政府の構造自体を変更できるシステムも重要だ。しかるに現状では、ターリバーンは繰り返し他国の援助を求めるばかりで、内閣を構成するのはターリバーンの大物メンバーのみ。包摂的政府を創出せよとの要求に対し、彼らは何の注意も払っていない。

 

オスロでは何が起きたのか

ターリバーンとノルウェー当局者は最初の会合の後、「われわれは本日、アフガニスタンの現状について意見を述べ合い辛抱強くお互いの意見を聞きあった」との共同声明を発表した。ハッカーニ・ネットワークの著名なメンバーでアフガニスタンでのテロ攻撃を指揮しアメリカから懸賞金をかけられているアナス・ハッカーニ(Anas Haqqani/訳注:ハッカーニ・ネットワークの創設者ジャラールッディン・ハッカーニの末息子で、現頭目シラージュッディンの弟。バクラム刑務所収監中に2度の死刑宣告を受けた)の存在が人権活動家から広く批判されていたが、それに対してノルウェー首相はアナス・ハッカーニの招待で応えたのである。ハッカーニはこっそり他人のIDでオスロに入ったようだが、この危険人物の写真は誰も前もって所持しておらず、事件を引き起こす可能性があった。彼らはターリバーン代表団として米国およびヨーロッパの当局者たちと会談もし、その場にはハッサン・バース(Hassan Baath)と称するターリバーンの外務省スポークスマンが臨席したが、その本名はカハール・バルキ(Qahar Balkhi)である。

ターリバーンは、西側諸国なかんずく米国が保管している100億ドルのアフガン資金の凍結解除を要求している。しかし、国際社会は彼らを信頼していない。同じときにノルウェーでは、アフガン市民がアフガニスタンでのターリバーンの存在に抗議した。抗議者らは、連中がオスロにいること、彼らに対するヨーロッパ人の柔軟さを、ターリバーンに対する一種の承認行為とみている。オスロの首脳会談呼びかけを批判し、ノルウェーの右翼野党である進歩党やその他の一部野党グループは、ターリバーンとのいかなる協力も連中の立場を強化するだけだと述べている。

ターリバーンはアフガニスタンの人口の55%を貧困と飢餓に追いやっているが、状況を改善するための経済計画は事実上持っておらず、ただ人道援助を待っているだけだ。現存する対外ゲートを閉ざすために外貨の国内への流入さえ禁止している。

ノルウェーの外務大臣アニケン・ホイットフェットは「われわれは明確な要求をした。そして今、ターリバーンが彼らの言を実行するかどうか見守らねばならない」と語った。ノルウェーの平和と和解の取り組みを支える重要な原則の1つは、すべての関係者と積極的に話し合うことだ。「安全な場所で顔と顔をつきあわせたことで、ターリバーンは『正統性はアフガン内部からもたらされるものであって、そのためには和解とより包摂的な政府が必要だ』という明確なメッセージを受け取った」とホイットフェットは述べた。

ここ数日、オスロ会議に反対する抗議集会をアフガン難民がさまざまな西側諸国で開催した。そこでは、ほんの数日間の話し合いでアフガニスタンの状況は変わらないと強調された。一方ノルウェー外相は「アフガン人同士の和解と国家の枠組みの構築には時間がかかる」と述べた。また彼女はオスロ会議に呼ばれた女性活動家に「ターリバーンが政権を握って以来初めて女性たちがターリバーンと直接対決している」と語りかけた。女性の権利について外相と女性活動家たちは見解を一にし「女性と少女たちは自分たちの権利と国の将来について話す権利を持っている」と表明した。

「しかし、話し合いは回を重ねてこそ効果を持つ…いまターリバーンは、安定したアフガニスタンを構築するためには国民各層を包摂することが不可欠であることを思いしらされている」と彼女は付け加えた。

日曜日(訳注:1月23日)に、ターリバーン代表団と数人のアフガニスタン出身者との間で会議が開かれた。しかし、参加した女性たちはターリバーンに傾倒したパシュトゥーン族の出身だった。人権を保護し人道問題に取り組むためアフガン女性を代表することなど、彼女たちにはできなかった。

ノルウェーの外務大臣はそんな女性活動家たちに「ターリバーンが権力を握って以来初めて直接対決した」と語ったが、そうではない。われわれが誇りに思うのはアフガニスタンにいる勇敢で戦闘的な女性たちだ。彼女たちはターリバーン体制の残忍な抑圧者を相手に真っ向立ち上がり、自らの人権のために闘っている。

ターリバーンへの反対者を代表してオスロ会議に出席したアフガン人女性フダ・カモシュ夫人の発言をハシュテソブ(Hasht e Subh Daily: https://bit.ly/3otPiUK) 英語版から引用する。

 

ムチと銃弾の陰から生き延びた女性

「自由と平等と、神の名において

私は何百万ものアフガニスタンの、物言わぬ女性のひとりです。いかなる政治グループも派閥も代表していません。5カ月と8日間ターリバーンの支配下で生きてきました。私は、国際社会が主に責任を負っている抑圧とテロに対する女性の抗議者のメッセージを伝えるためにノルウェーからの招待に基づいて、しぶしぶここに来ました。私は鞭と弾丸の影の下で生き続け、ここにいる女性です。

私がここで語ることは、大災害と廃墟の大釜に閉じ込められたままの何百万人もの市民、ターリバーンによって課せられたジェンダー・アパルトヘイトに直面している何百万人もの女性の言葉です。女性たちは日常的に体系的に排除され、否定され、屈辱を与えられています。

カーブルを占領することにより、ターリバーンは、全国の数千人のアフガニスタン人の暗殺、弾圧、追放、大量排除によって、単一の派閥体制を構築しました。過去5か月間、ターリバーンは市民の基本的権利を否定し、女性を閉じ込め、教育を奪い、敵対者と元兵士を抑圧し、殺害し、拷問し、少数部族や少数民族に対する体系的な差別を永続させ、勧善懲悪の名のもとに、異端審問と迫害を行っています。

ここで、過去5か月間に発生した暗殺と犯罪の長いリストから、いくつかの小さいが特徴的なケースを取り上げてみます。

1. 写真家のムルタザ・サマディは、2021年9月7日、ヘラートでのターリバーンによる市民の抗議中に逮捕され、拷問を受けました。

2. ヘラート女性刑務所のアリーエ・アジジ元所長は、5か月以上行方不明になっています。

3. 日刊Al-IttehaRoozの記者であるタギ・ダリャビと ネマトゥラ・ナクディは2021年9月7日にカーブルで挙行された抗議行動を報道した咎で、ターリバーンに逮捕され、ひどく拷問されました。

4. 9月7日と8日にバルフで数十人の若者が、自分たちの権利と自由を要求するデモを行いました。ターリバーンは40人の少女を含む70人の抗議者を逮捕し、彼らをどこかに連れ去りました。彼らは拷問されレイプされたのです。 1週間後、8人の被拘禁者の遺体が街の通りで発見されました。拘留された女性のうち数人は、刑務所から釈放された後、暗殺されました。しかし、拘束されたままの9人の少女の運命は不明であり、いまだに行方不明です。

5. 先週の水曜日、わたしが憧れるタマナ・ザリヤブ・パリアーニとその3人の姉妹、ザルミナ、シャフィカ、カリマ。それに別の市民活動家パルワナ・イブラヒムケル。5人とも私の友人でターリバーンの政策に抗議していましたが、門を壊して侵入したターリバーンに夜の暗闇の中で逮捕されました。そのとき、もうひとり、氏名不詳の人物が連れ去られましたが、そのひとがどうなったかの情報はありません。

私は彼らの痛みを私の骨で感じます。ターリバーンに拷問され苦しむ人びとの叫び声を聞きます。何マイルも離れていたとしても。問題は、カーブルで私たちを投獄し拷問しているターリバーンが、オスロで、なぜ、私たちと交渉の席に座っているのかということです。このような拷問と抑圧に直面して、国際社会は何をしているのでしょうか。この抑圧と暗殺はあなたたちの眼前で起きているのです。沈黙を守りターリバーンを容認するなら、あなたたちもアフガンの男性と女性に対する犯罪の共犯者で抑圧の加担者です。私はアフガニスタンに戻りますが、何が待っているかわかりません。私はノルウェーの外務大臣に、国際法に違反し、ブラックリストに載せられた人びとをあなたの国にどのように招待したかを尋ねます。これはターリバーンを間接的に承認することを意味しませんか?

私は、女性の抗議者を代表して、アフガニスタンの正常化と、社会秩序回復のために4項目を提案します。

1. アミール・ハーン・モッタキさん! 今すぐ電話を取り、カーブルに電話し、タマナ・ザリヤブ・パリアーニと彼女の3人の姉妹(ザルミナ、シャフィカ、カリマ)およびパルワナ・イブラヒムケルとアリエ・アジジをすぐに解放し、無条件に学校の門を開くように命じるべきです。

世界人権宣言と公民権および政治的権利に関する規約によると、すべての人間は、人権と基本的自由への侵害から守られ、平和的な集会に参加する権利を持っています。私たち、抗議する女性たちは、「パン、仕事、そして自由」というスローガンで私たちの権利を要求しただけでした。しかし、ターリバーンはこれを理由に私たちを逮捕し、拷問し、屈辱を与え、侮辱しました。

2. アフガンの女性は平等な権利を望んでいます。新しい憲法が作成されるまで、市民の基本的権利を回復し、認めるために、前の憲法の第2章を回復し、遵守しなければなりません。ターリバーンなどいかなるグループも私たちの基本的権利を制限する権限を持っていません。あらゆる種類の権利と自由の再定義は、国民との対話を経てその総意を得た上で行われなければなりません。

3. ターリバーンの行動と政策を監視し調査するために、被害者の家族、被害者の代表者、および独立した国際人権団体からなる、有能で独立した評議会が国連によって設立されるものとする。評議会はターリバーンが投獄した人々を再評価し、無実の者、政治犯、ジェンダーがらみで罪を問われた者たちを直ちに釈放する。次に、評議会は過去20年間に犯されたすべての戦争犯罪に対処します。

4. 政治秩序と安定を回復するために、アフガニスタンはすべての市民の同意に基づく合法的なシステムを必要としています。私たちは、アフガン問題の政治的および民主的な解決策のためのロードマップを作り、すべての政治的派閥と国民の各セグメントの再合意が必要です。ロヤ・ジルガを保持するなどの従来の解決策は、政治的合法性を確立する民主的な手段に取って代わることはできません。

私たちがアフガニスタンのために闘う新しい時代は5か月と8日前に始まりました。そこではすべての市民、特に女性の権利と平等が尊重されますが、まだ長い道のりが残っています。国際社会は私たちに目を閉じてはなりません。自由と平等を願って。」

 

つづく

(訳注1:より詳しくはhttps://bit.ly/3utYEU3を参照)

(最後のHasht-e Soghからの引用の原文はここ: https://bit.ly/3otPiUK )

One thought on “<strong>米国アフガン占領20年の失敗―その原因<7></strong>”
  1. 元国家安全保障補佐官ハムドラ・モヒブは、アフガニスタンの崩壊における彼の役割について謝罪。 モヒブ補佐官の行為については1月の段階のこの原稿でサミ氏が触れている。5月になって、彼はBBCワールドとのインタビューで自分の責任をみとめ、謝罪した。下記の記事を参照。
    https://www.khaama.com/former-national-security-advisor-apologizes-for-his-role-in-afghanistans-downfall46382/
    SaqalainEqbal著/アフガニスタン/2022年5月20日金曜日12:25

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