American Planes Patrolling Afghanistan’s Airspace Raise Questions
アフガニスタンの空域をパトロールするアメリカの飛行機が疑問を投げかける

 

【WAJ】米NATO軍は昨年8月に撤退したが、現在もなお、アフガニスタンを舞台にして、ターリバーン、アル=カーイダ、ダーイッシュ、パキスタンTTP、パキスタン政府、ISI、アメリカの複雑に入り組んだ暗闘が繰り返されている。その背景には、公開されていないドーハ合意の深い闇が隠されているようだ。また、先号で紹介した「VOA、2将軍にインタビュー アフガン撤退後アメリカは?」でほのめかされているように、アフガニスタンへの米軍の再侵攻も米軍ではテロとの戦いを口実に密かに検討されているようにも推察される。西側メディアの公式発表を鵜吞みにせず、現地からの情報に耳を傾ける必要がある。

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ハシュテ・スブ(Hasht-e Subh)アフガニスタンの独立系日刊メディア
最終更新日 2022 年 9 月 11 日

 

20年間アフガニスタンに駐留していたアメリカは、2021年8月に同国でのテロとの戦いという20年間の任務を終え、軍と連合軍を完全撤退させた。完全撤退といいながら、米国の航空パトロールはアフガニスタン領空で継続されている。ターリバーンはドーハ協定でアルカイダなどのテロ組織との関係を断つと米国に約束したが、アル=カーイダの指導者アイマン・ザワヒリがカーブルにいたことで、米国と国際社会の疑念は、ターリバーンはテロ組織との関係を断つどころか、アフガニスタンでテロ組織が再結集し再起する土壌を作ったと確信させることになった。そのため、カーブルでアイマン・ザワヒリが暗殺された後、米国はターリバーンの動きを監視するためにアフガニスタン空域での無人機パトロールを増加させた。

ターリバーンは米国に対し、アフガニスタンの領空を侵犯しないよう繰り返し要請しているが、今回のケースでは、20年前にターリバーンを撃退した米国のB52機が再び同国の領空をパトロールしているのである。しかし、元国家安全保障局長のラフマトゥラー・ナビル(Rahmatullah Nabil)氏は、米国のアフガニスタン空爆はドーハ協定の「秘密付属書」に基づいていると考えている。

8月10日にカーブルでジョー・バイデン大統領がザワヒリ暗殺を発表した後、アフガニスタンにおける米軍機のパトロールが増加した。この事件後、ターリバーンとアメリカ当局が互いにドーハ協定違反を非難した。

アントニー・ブリンケン米国務長官は、カーブルでアル=カーイダネットワークのリーダーが暗殺されたことを受け、ターリバーンがアル=カーイダと協力し、ドーハ協定に違反していると非難した。ブリンケン氏は、ターリバーンがカーブルでザワヒリに避難所を与えることで、「ドーハ協定とそれが世界に与えるはずだった安心感を著しく侵害した 」と述べた。そして、ターリバーンは「アフガニスタン国民と、仮に承認されればだが自分たちの政府を」裏切ったとも述べている。

しかし、ターリバーンは、カーブルのアル=カーイダ・ネットワーク指導者の死亡をまだ確認していない。ターリバーンのザビブラ・ムジャヒド報道官は、2週間前にカーブルでの記者会見で、米国が標的とした家屋からは死体が発見されなかったと述べ、「この件はまだ調査中で、結果はまだわからない。遺体はまだ見つかっていない」”としている。

しかし、最新の事例では、タリバンのアミール・カーン・ムッタキ外相代行が先週カーブルで年次報告書を発表しながら、米国に対してドーハ合意を遵守し、アフガニスタンの領空侵犯を止めるよう要請している。

ザワヒリがカーブルにいることで、アメリカが公然とパトロールや空爆を行う正当な理由ができた。アフガニスタンでは、ガズニ、カンダハール、ナンガルハール、パンジシール、バグランで、ザワヒリ暗殺後アメリカのパトロールと空爆が増加している。

 

ドローン攻撃

これに先立つ9月2日(金)、航空機はカタクジャル村、コーナハッシュ村、およびカジャ・バハディン地区とダルカド・タカールのタジキスタンとの境界を標的とした。一方、9月2日金曜日の夜、この航空機は、カーブル第3治安地区のデーマザング地区で、ターリバーンの有力メンバーで治安補佐官のハジ・アフメドを乗せた車を標的としている。報道によると、この攻撃でアル=カーイダ・ネットワークのメンバーであるアブ・ハッサン・ムジャヒッドも殺害されたとのことだ。

しかし、ガズニの地元情報筋は5日前、ハシュテ・スブに、ガズニ市と地区の上空でアメリカの無人機が目撃されたと語った。さらにその1日後、カンダハール空域で複数のB52とF34の航空機が目撃されている。

ヘルマンド州グリシュク地区の情報筋は9月8日(木)、ハシュテ・スブに対し、同州での無人機攻撃の結果、戦闘員20名を含むターリバーンの旅団長が殺害されたと伝えたが、ターリバーンの防衛省はグリシュク地区での攻撃を否定したと伝えられている。
(前号  2将軍へのVOAのインタビューでは、アフガニスタンへの再出兵の可能性がにおわされていたが、現に今、無人機による攻撃、介入がなされているのではないかと疑われる。)

カーブルでのザワヒリ暗殺後、2カ月間、国内空域で定期的なドローン監視が行われている。 パンジシール州の情報筋によると、この1カ月間、ドローンはパンジシール州ダラ地区のダラ・アブドゥラ・ケルをパトロールしていたとのことだ。ソーシャルメディアに公開されているビデオテープでは、パンジシール州の山間部やアンダラビ・バグランなどの地区をパトロールする機体が映されている。

米国による空爆に加え、パキスタンはアフガニスタン領内のTTP(パキスタン・ターリバーン)の拠点も標的にしている。7月30日(土)、パキスタンの無人機攻撃の結果、クナール州ワタプールのダウォズで、パキスタン・ターリバーン(TTP)の上級司令官が家族ともども殺害された。

ターリバーンと地域のテロリスト・ネットワークとの関係を証明するこれら全ての事件に関して、国民抵抗戦線(NRF)は、ターリバーンがテロリスト・ネットワークと関係を続けていることを批判し、アフガニスタンは1990年代と同じようにテロリスト・ネットワークの安全地帯と化していると述べた。同戦線は世界と地域の主要なプレーヤーにこのグループに対する圧力を最大化するよう呼びかけた。NRFは世界の人々に対し、ターリバーンにその行動と人権侵害に対して責任を取らせるために、明確な意思を持った抵抗運動を支援するよう呼びかけた。

一方、ドローンによる攻撃やパトロールが増加する一方で、米国の政治家や多くの元政府高官は、米国のアフガニスタンからの拙速で無責任な撤退を繰り返し批判している。彼らによれば、ターリバーン政権が復活すれば、アルカイダをはじめとするテロ集団が再結集し、世界中で反乱を起こすための自由空間を手に入れることができるという。

しかし、ジョー・バイデン米大統領は、カーブル空港付近での流血襲撃に際しての声明で、米国はアフガニスタンのターリバーンに圧力をかけており、危険にさらされている旧政府軍兵士を安全地帯に避難させるために引き続き尽力することを明らかにした。さらに、アメリカはアメリカの安全を狙ういかなる脅威も躊躇なく追い詰めると宣言している。

同時に、アフガニスタンの元国家安全保障局長ラフマトゥラー・ナビル氏は、ハシュテ・スブとのインタビューで、国際社会やアフガニスタン国民に共有されなかったドーハ合意の秘密条項のひとつは、アフガニスタン国内で(ターリバーンとアメリカが協力して)テロと戦うという合意であったと述べている。この点で、最近の無人機攻撃や著名なテロリストの標的殺害は、共有された情報に基づいて行われており、事前に調整された攻撃であるという。

ナビル氏は、もし最近の攻撃がアメリカやパキスタンによって行われたのであれば、ドーハ協定と同じ条項で結託していると見ることができると付け加えた。ドーハ協定と政権奪取により、アフガニスタンは国際テロリストの戦略的拠点となり、地域プレーヤーと世界は、ターリバーンを政権に復帰させるという失敗の代償を払うことになる。

ナビル氏は、ドーハ協定に呼応して、ダーイッシュ(訳注:中東を基盤とするイスラーム主義組織イスラミックステート=IS)がアフガニスタン領土から地域諸国へ最近攻撃を行い、地域テロ集団が活性化し、ザワヒリがターリバーンの保護下の安全地帯で死亡したことは、地域と世界を憂慮させている、と付け加えている。地域諸国はアフガニスタンを自国の利益と国内安全保障に対する脅威と考えており、アフガニスタンに対して自国の主権を守るためにいかなる手段も躊躇なく使用することだろう。

元国家安全保障局長によれば、無人偵察機のターゲットの多くは、国際テロリストと連携して活動し、これらのテロ集団の促進役を担っている連中だという。とはいえ、今のところ、ターリバーンの指導者はまだ標的になっていない。おそらく、ターリバーンの指導者にメッセージを送り、ドーハ協定の履行を受け入れなければしかるべき結果に直面するぞという圧力を高めるためなのだろう。

ラフマトゥラー・ナビル氏は、アメリカは今後アフガニスタンにおける空域のパトロールや空爆を止めることはなく、むしろ増加させるだろうと指摘している。このような状況が続くと、地域諸国がアフガニスタン国内の自国の標的に対して同様の攻撃(訳注:例えばパキスタンによるTTP攻撃)を行う口実になると同氏は言う。ナビル氏は、代理和平によってアフガニスタンが代理戦争地域になってしまったと付け加えた。

さらにナビル氏は、2014年にアルカイダやダーイッシュなどのテロ集団の指導者が出現したことを、ほぼ1年間すべての焦点が大統領選挙に移っていた2014年の問題選挙と結びつけて説明する。空域のコントロールは著しく低下していた。ISAFの部隊は、地上での活動部隊というよりも、むしろ補助的な部隊として戦略を変更し、打倒されたテロリストのネットワークが地上でより現実的に再編成され再登場できるようにし、パキスタンなどの近隣諸国はその空白を非常に有効に利用した。

ナビル氏はさらに、この数年の間に、パキスタン軍はターリバーンという現地での隠れ蓑を使って、様々なルートと国境を通じてアフガニスタンの各地にテロリスト集団を配備できたと付け加えました。これらのテロリストは通常、ターリバーンという地元の隠れ蓑のもとに地域で動員されていた。彼らが動員された地域は、通常カーブル行政の視野から外れたアクセス困難な地域だ。パキスタンの支援を受けて国中に動員されたテロリストは、アフガニスタンからの米国とNATO軍の撤退を待ち望んでいたのだ。われわれにとっては残念事件で2021年8月に起こったアフガニスタンの乗っ取りのために、集められ再編成される十分な時間を持っていたのだ。

アフガニスタンでの米軍機のパトロールや米空軍の攻撃の結果は明らかではなく、部隊の裏で何が起こっているのか、これらの無人機がどこを出撃基地としてパトロールしているのか、誰も知らない。

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※本翻訳には 翻訳DeepL logoツール を使わせていただきました。

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