(WAJ) 国連安全保障理事会では9月27日、アフガニスタン問題全般について議論がなされた。各参加国から様々な意見が出された。その様子は文末の国連レポートに詳しいが、アフガニスタンで禁止されている女子教育の問題にふれて、本サイト「編集室から」で自伝の抜粋紹介をしているファウジア・クーフィ氏が国連の役割について強調するスピーチをしている。ターリバーンの存在によって国連が有益な役割を果たせていない現状に対するいら立ちがアフガニスタンでは広がっているようだ。あらゆるチャンネル(国連やとくにはイスラーム諸国)がターリバーンにすり寄るのでなくターリバーンを変える活動をしない限りアフガニスタン問題解決の道はないのではないか。

I request this council to initiate and in fact facilitate a stronger mechanism for a political dialogue.
この(国連安全保障)会議には、今より強力な仕組みを作り、(ターリバーンとの)政治的対話を促進するよう要求します。

We must collectively use all the leverage we have if any over taliban to put meaningful and genuine commitment for peace process and dialogue.
和平プロセスと対話への有意義で本物の関与をするためには、われわれ皆がターリバーンに対するそれぞれの影響力を、もしも持っているなら、活かさねばなりません。

My question to all of you is, what have you gained in the last year of your engagement with taliban? It must be clear.
皆さんへの私からの質問は、この1年間ターリバーンと関わって何を得ましたか、です。答えは明らかなはずです。

More than presented, a safe and stable Afghanistan, where is home for all its citizens, is in the interest of our neighbors, the region and global security. Let’s not trap ourselves into the narrative the Taliban have created.
アフガニスタンが安全かつ安定化し、全市民が静かに暮らせることは、これまで指摘された以上に、われわれの近隣諸国、領域全体、そして世界の安全保障に有益です。ターリバーンが生み出した話術に騙されないようにしましょう。

I must say that we have all worked hard for UNAMA mandate to be extended. With due respect to my UNAMA colleagues, they have failed to fulfil their commitment on political dialogue and human rights. It’s time for all of us to stand in the right side of the history and stand with the people of Afghanistan, for their struggle to their return to the constitutional order.
UNAMA(国連アフガニスタン支援ミッション)の権限を広げるため、われわれ皆が力を発揮したことは述べておかねばなりません。UNAMAに携わる私の同僚にはしかるべき敬意を持っています。しかし、政治的対話と人権に関する任務を遂行することに彼らは失敗しました。今こそわれわれ皆が歴史の正しい側に立つときです。そしてアフガニスタンの国民とともに立ち上がり、憲法秩序への回帰のための彼らの闘争を支えましょう。

2022年9月27日
ファウジア・クーフィ氏が国連安全保障理事会でおこなった発言より(同日の会議の全容は下記参照)
https://press.un.org/en/2022/sc15038.doc.htm

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