Good Terrorist and Bad Terrorist; A Question from Pakistani Politicians
Hasht-E-Subh Daily On Feb 20, 2023
ハシュテ・スブ・デイリー 2023年2月20日
(WAJ: この主張は、「パキスタンの政治家がしようとしていることは、木の根を育てながらその枝を切ろうとしている」ところだと断じている。アフガニスタンとパキスタンのターリバーンも、同根でありながら対立もしている。アメリカとパキスタン政府・軍も利害が輻輳し対立を抱えながら同盟している。最近の両国での暴力事件の増大はアル=カーイダやISなどの暗躍の余地も広がっていることを暗示しているようだ。この記事は世界の声「カーブルのTTPに対する不作為は、パキスタンによる指示の不統一」とあわせて読んでほしい。 )
ミュンヘン安全保障会議(訳注:1963年から「対話を介した平和」をモットーにミュンヘンで毎年開かれている国際会議、今年は2月17日〜19日)において、パキスタンの外相ビラーワル・ブットー・ザルダリ(訳注:暗殺されたベナジール・ブットー元首相の息子)は、パキスタンのターリバーン(訳注:TTP: Tehreek-e-Taliban Pakistan)による攻撃に言及し、自国および周辺領域に対するテロの脅威について語った。そして、アフガニスタン暫定政府への働きかけを世界に促した。この領域におけるテロの拡大を懸念するのは全く理解できることであり、この問題に対処するためには、領域的・世界的な協力が必要であると付け加えなければならない。
参考ニュース:
https://www.facebook.com/watch/?v=1243791643242824
ザルダリ外相の今回の発言に顕著なように、過去と現在を比べると、パキスタンのテロ問題に対する姿勢は矛盾しており、誰もが彼の言葉を軽んじてしまう。一方では、テヘリク・ターリバーン・パキスタン(TTP)をテロ組織とみなしながら、他方では、事あるごとにアフガニスタンのターリバーンを擁護し、彼らを助けるよう世界に懇願する。この明白な矛盾によって、ターリバーンがテロリストであるというもともとの主張は説得力を失い、聴く者は発言者の意図を疑うことになる。
ザルダリ氏とその仲間は、良いテロリストと悪いテロリストを区別することが可能かどうかという問いに答えなければならない。自国の外交政策に沿ったテロリストを擁護する一方で、それに反するテロリストを非難することは倫理にかなうと言えるだろうか? マドラサ(訳注:イスラム神学校)と戦略的な協力関係を持ち、支援しながら、同時にそこから輩出した者たちを批判することは倫理的なのか? 木の根を育てながら、その枝を切ろうとし、その成長に文句を言うのは果たして倫理的だろうか? しかし、一番の疑問は、こうだ。アフガニスタンのターリバーンとパキスタンのターリバーンの違いは何なのか? どちらも同じイデオロギーを持ち、この領域の人々の扱い方も同じではないのか? どちらも国際テロ組織に属していないのか? これらは、パキスタンの政治家なら誰でもその答えを知っている率直な疑問だ。
この領域の人々は、テロ組織の創設や成長に責任があるわけでもないのに、不当な影響を受けており、パキスタン政府がテロ問題をもてあそぶのを止めない限り、この状況は続くことになる。うまくもてあそべば短期的には利益をもたらすかもしれないが、長期的には、この地域は貧困、後進性、窮乏に飲み込まれ、急速に発展する世界についていけなくなる。パキスタンが善玉・悪玉なるテロリストの区別をやめ、テロ撲滅に取り組み、この領域からテロ行為や暴力、過激派をなくすよう励んだとき初めて、アフガン国民はパートナーとしてパキスタンのこの努力を戦略的に歓迎する。また、世界の他の国々もこの努力を歓迎することになる。