Reading in Afghanistan: Decadence Before Dawn
By Hasht-E-Subh Daily On Apr 24, 2023
ハシュテ・スブ・デイリー 2023年4月24日
(WAJ: 本サイトで紹介した『わたしのペンは鳥の翼』は、アフガニスタンの女性作家18人の短編小説23篇を収めている。ターリバーンが再来するまえ、アメリカ軍が支配する時代に書かれた作品だが、ペンを持って初めて自由に空を飛んだ女性たちの止むにやまれぬ感情がほとばしり出た作品群だ。この本の出版はターリバーン再来の直後であり、出版は作者達に命の危険を及ぼす。それでも「文字」を識り、書くことの意味を見出した女性は強い。ハシュテ・スフ・デイリーのこの主張はそのことを強調している。ペンは剣よりも強いのである。)
昨日、ユネスコは「世界本の日」を宣言し、本の読み書きの重要性を強調した。残念ながら、アフガニスタンは教育施設の不足と非識字率の持続により、長い間、低い識字率に悩まされてきた。一部の例外はあるものの、各国政府が支援した識字率向上や教育振興を図る試みは成功しておらず、21世紀の第1四半期が終わろうとしている現在も、この国の本と読者の状況は不十分なままだ。
共和国時代(訳注:アメリカが進駐した約20年間)、わが国の読書や出版をめぐる状況は若干改善されたが、それは完全とは言えず、衰退の一途を辿っていた。ターリバーンの支配下で、知識や思想を持つ者は厳しい弾圧を受け、国外に追いやられる。残った者は、自分の考えを堂々と表現することができず、いつ逮捕され裁判にかけられるかわからない危険な状態にある。さらに、抑圧的で反人権的な体制の特徴である書籍検閲がアフガニスタンで行われており、出版社、印刷会社、書店、業界に携わる人々にとって大惨事となっている。その結果、停滞し衰退していく書籍市場にも、新興の文筆業にも、もはや成長の可能性はない。
読書や執筆は、法廷での取り調べにおびえることなく、自由な表現の雰囲気の中でこそ可能だ。さらに、人々は自分の人生をより良くしようとするとき、しばしば本に目を向ける。殺戮と支配の能力によって人の地位が決まり、軍隊が政治と社会の秩序を決定するこの場所で、ペンではなく銃によって生き延びることを余儀なくされている人々が、どうして本を大切にすると期待できるだろうか? ここでは、ペンよりも銃、教育よりもジハードが尊重されるのだ。このような環境では、学校も大学も新聞も雑誌も、本を読む人も書く人も、何の評価もされない。しかし、この2つの現象には相互関係がある。ある社会で読み書きが増えると、マフィア、ガンマン、泥棒、盗賊、犯罪者の影響力は比例して減少し、逆に読み書きが減ると犯罪者、戦犯、タリバン、ISIS(訳注:イスラム過激派)の数は比例して増加する。
戦争屋と暴力集団が人々の運命を支配している国で、読書家たちが苦悩している。何年も本を読み、知識を得てきた彼らは、自分たちを尊敬もせず、技術も持たない少数の無教養なガンマンに捕らわれていることを知る。この国で建設的で持続可能な発展を遂げるためには、識字率、作家の支援、思想の自由の重要性について、すべての政治勢力がコンセンサスを得る必要がある。アフガニスタンは、本が武器よりも重要視されるようになれば、この危険から脱することができるだろう。これは、すべての民族や集団の知識人が、本を読む文化を広めることを使命とするときに達成できる。私たちには、本とペンの運動が急務なのだ。
これも良いと思います。